最近、「忘れかけの限界」と自分で名付けた自分の記憶のあるゾーンについて考える。

その忘れかけの…ってのは、現在を水面だと例えるとそこからザブンと過去に潜って行くうちに、
現段階での記憶が曖昧になってきてる箇所のことを指すことにしているんだ。

（いやいや子供の頃の方が曖昧でしょ？とか思う人もいるかもだけど、今回の定義としては、

まずはもっとも身近な曖昧さから手をつけて行くことにしますよ）

その最初の「忘れかけの限界」ゾーンは、20代前半から後半にかけての幾年。

もうすでに何やってたかは覚えてない。

ただ、思い出す手段はある。

それが写真だし、ネガやポジフィルムだったりするわけよね。

先日も朋と話していたんですがやはり

モノがあるってのはすごく強い。

これがjpgとかだとこうはならないんですよね不思議とね。

で、あの頃ってなにしてたんだっけ～？ってその時代のポジのスライドとか出してきて
光当てて見てるとこれがなかなか面白い。

昔を懐かしむ・・わけじゃないんですよ。

だってもう忘れてるわけだから。

これはなんていうか、自己発掘っていうか再発見の行為なんだよな。

で、今回のこれ。なんの写真か？って言いますと。

今思うとまぁそんなもんだったっけ？と思うのですが、この頃って初日の宿とか決めずに海外行ってたんですよね。
ともかく航空券だけ買って、乗って、入国して、街に入ってからの宿探し。

この時は中国の上海に行ったのだけど、もう現地では夜になっててめあての宿はもう満室。

宿無しの僕と友人たちはどうすっか～って感じになっておりましたわ。

やむなく、いろんなとこへ電話かけたりこの宿に本当に空室はないかとかきてみたりして粘って、粘って、粘って・・・。

あかん、こりゃ無理かぁ～～とか思ってた時に、なんか満室のはずの宿で働いてる風の紳士的な方が近づいてきて
「部屋があるから来なさい」と。　うわぁ！助かった。

これで宿に泊まって明日からまた活動　で　き　る・・・ってここはなに？

と思ったら、なにやら吹き抜けの大きな廊下と言うかなんと言うか。

ここにどんどん組み立て式のベッドが置かれていってあっという間にこの廊下は

ドミトリー（ベッド単位貸しの大部屋宿泊所。中国語では多人房っていいます）に

なっていったのでした。

この時は魚眼レンズ持っていってたので面白いこの場所をすぐに撮影。

スゴいなって思うけど撮ったときの記憶はこのポジをみてると手に脳に甦って来るのだよ。

2017.08