古民家改装、春を待つ その6
2016/12/08
さて、また続きです。
今回は公的な補助金も発動しての作業。
あ、でも今回は、じゃないや。今までやったカフェも、新しいスペース作りも
補助金で支えられていたんだった。すごいね、補助金。
で、申請も無事通ったみたいで大手を振って作業に入ります。
やっとこれから、ここからだな。
まずはキッチンの改修。
これ、これでいいって言う人もいると思うのですが・・。
どうも好かんのですよプリント合板。ここは全部改修しようと言う施主さんの
意思のままにぶっ壊すことにしました。
話は逸れますが、昔僕が中国の遺跡を廻っていた頃のこと。
素晴らしい仏像が数多くある中で、最後の『清』の頃の仏像修復は、なんて言うか
直視できないくらいヘボかったのです。うわ、直さん方が・・なレベル。
当時の風潮ではそれで良かったのかもしれませんが、今見るとあまりにちょっと・・
って感じなのですよ。
今回のこのキッチンもそう。
今見るとこの感じはちょっとなぁ・・ってモノなのです。
後々のことはわからない。でも後々見ても
『うわ。昔ここ作ったヤツ信じられんくらいヘボイ!!』
って笑われないような作りにしたいとは思いますね。
なのでバラしながらほぼ調査発掘みたいな感覚に。
「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」←まさに!!
で、まぁこれが現状での最後の姿。
ここからは元気よく、破壊の限りを尽くします。
少し賭けだったのですが、合板の下からもともとの構造材が出てきてくれました。
bene! これはアタリだ!!
進めていって発見。
柱と柱の間はなんもなくて外からのトタンだけ。これは・・もともと住んでた人
だいぶ寒かっただろうね。
住まれてたのはおばあちゃんだったそうですが、ついついおばあちゃんごめんねぇ
寒かったねぇ!!とか思ってしまうのでした。
どんどん合板めくる。壊す動物と化して、こういう作業はさっさと進めます。
だいぶ取れてきたら、時々休憩がてら掃除をします。
少しずつ、元の姿に戻っていく感じ。
合板めくったら下地の材も外します。さぁさぁ、元の姿、もっと元の姿に。。
長い材のとこなんて重力で撓まないように針金で真ん中留めて吊ってあったりして。
これも笑えるのだけれど、名古屋城の一部でこういう仕口を見たのでこれもアリなんかな?
ま、きっと外すけどな!!笑
さて、下地の木材も撤去して破壊の限りを尽くした状態。
あれ?なんだか前よりボロボロしてるけど居心地よくなってるなぁ。
少し見えてきた、この先。
ここを、家主さんにとっての最高の場所になるよう、作っていこう。
この日はここまで。
間口、広し。
うっすらと着けるべき扉の形を読むのでありました。
続く
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